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眉山から望む夜景は、徳島市街と吉野川および海の向こうの和歌山の街灯りなどによる、明暗の対比が織りなす、美しい光の絨毯模様を有しています。この夜景を生み出す電力の一部は、大川原ウインドファーム(WF)による風力発電によって供給されています。風力発電は、CO₂排出を抑制するクリーンエネルギーとして、地球温暖化対策に資するとともに、地域のエネルギー自給率向上にも寄与しています。一方で、風力発電は自然条件に依存する変動性電源であるため、電力系統においては需給バランスの維持が不可欠です。発電量の変動は、周波数の安定性に影響を与える可能性があり、火力・水力などの調整力を持つ電源との連携や、需給予測技術の高度化が求められています。これらにより、再生可能エネルギーの安定的な系統統合が可能となり、地域全体における電力供給の信頼性を確保しています。また、風車が立ち並ぶ大川原高原は観光資源としても注目され、環境教育やエコツーリズムの拠点としての活用も期待されています。眉山からの夜景は、こうした技術・環境・経済の融合によって実現された、持続可能な地域社会の象徴ともいえます。
【大川原ウインドファーム(WF)の概要】
大川原WFは、佐那河内村・上勝町・勝浦町の3町村にまたがる稜線沿いに設置された風力発電所です。この発電所は、四国最大規模の集合型風力発電所(高さ60mの風車15基)であり、総出力19,500kWの設備能力(約1万世帯分の供給力)を有しています。この風車を眼前に見ることができる大川原高原は、徳島駅から車で約60分の位置にあります。高原には、牧場や大川原高原ヒルトップハウスがあり、このハウスには風力発電所の概要や建設工事過程の写真などが展示されています。また、牧場の先にある展望台からは、大川原WFの風車群を見渡す事ができ、その他にも紀伊水道・徳島平野・阿讃山脈などの眺望が楽しめます。晴れた日であれば淡路島まで望む事もできます。6月末~7月初旬のアジサイ、10月~11月のススキなどの見頃に合わせての訪問がおすすめです。
(機械部門 材料強度・信頼性)