自由・交流・技術向上・技術者支援・社会貢献 徳島県技術士会

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新着情報

(木頭ゆずの紹介)
 那賀町は、徳島県南部の中山間地で、四季を通じて自然が美しい町です。
基幹産業は林業と農業です。農業では、ゆず、おもと、ケイトウ、阿波晩茶等、地域の風土に適した作物が栽培されています。
 その中でもゆずは、「木頭ゆず」と呼ばれ、生産量、品質ともに全国でもトップクラスの産地です。栽培面積は約160ha、売上は約3億円あり、地域の生活を守るための貴重な収入減になっています。木頭ゆずは、高冷地で生産されることから、鮮やかな黄色い果皮が特徴で、市場で高い評価を受けています。
 ゆずは、中国揚子江上流から、仏教や遣隋使、遣唐使により、日本に持ち込まれたと考えられ当時は非常に高貴な作物でした。奈良時代以降、花園天皇の栽培奨励、行基の全国行脚等により、全国に広がったと考えられています。
 ここで、木頭ゆずの用途を紹介します。
 香り高いゆず酢は、鍋物のポン酢醤油、五目寿司、ジャム、ドレッシング等様々な料理に使われます。高冷地で生産される木頭ゆずは、料理に「はっ」とするような爽やかさを与えます。
 冬至のゆず風呂も根強い人気を誇ります。冬至の日に柚子湯に入ると「風邪をひかずに冬を越せる」と言われます。体がぽかぽかと暖まります。
 また、地元の様々なゆず専門の生産加工業者が果汁や果皮を活用した新商品の開発に取り組み、高い人気商品を生み出しています。焼き肉のタレ、ゆず味噌、柚餅子(ゆべし)、マーマレード、ゆず茶、ゆず胡椒等、ぜひ一度お試しください。
 近年、海外での評価も高く、平成20年代からフランス、ドイツ等への輸出が年々増えています。EU市場では地理的表示制度(GIという)が重視されているため、平成29年9月に「木頭ゆず」という名で登録を受けました。地理的表示保護制度とは神戸ビーフや市田柿など、地域の気候・風土・生産方法と高い品質・評価が結び付いている産品について、その名称を知的財産として保護する仕組みです。
 さて、木頭地区では、高度な生産技術を開発するため、昭和40年から木頭果樹研究会が発足し、全国に先駆けて、栽培技術、貯蔵技術を開発し、優良品種の選抜、厳格な出荷規格を実施し、ブランド確立に努めてきました。生産者同士のつながりも強く、生産ノウハウの共有や技術の向上に努めています。
 魅力ある「木頭ゆず」。その生産を維持・発展していくため、これからも生産者の努力と農業協同組合、地元業者、町、県等の技術・その他の支援が欠かせないと思います。

(農業部門 農業及び蚕糸)